top of page
執筆者の写真EN-LAB.

縁 すなわち悦び

更新日:2020年7月7日

EN-LAB.に初めて見学に来られる方がエントランスを通り抜けフロアに入った瞬間、挨拶もそっちのけで「あー、スゴイ!」と言ってくださる事が多々ある。

何がスゴイのかはわからないが、ライブステージとBAR&ラウンジが見事に調和された空間に対して賛辞を送ってくれたのだと勝手に解釈している。


基本的にうちのスタッフは22時上がりだ。

なので22時を過ぎてもお客さんがおられる時は、私がBARカウンターに立つ。

作った事もないカクテルなどをオーダーされた時は、スタッフが作成したカクテルマニュアルをお客さんに見えないように必死で読み、不器用な手つきでレシピ通りに仕上げ、そしてこなれた感じを装いながらコースターと一緒に出す。


その後のお客さんとの会話はうわの空。

お客さんがそのカクテルを一口飲む度に「ん?」という顔をしていないかのチェックに全神経を注ぐ。

実にスリリングな瞬間だ。


カウンター越しにお客さんが「いいお店ですね」とか「楽しいので絶対また来ます」などと言ってくださっても有難くはあるが実はあまり嬉しくない。

そこは大人としての社交辞令、マナーをわかっている方だなあと感心するばかり。


では、私にとって本当に嬉しい時はどんな時か。


それはEN-LAB.で出会った方同士が、EN-LAB.で親睦を深め、偽りのない笑顔で音楽の話をしている時。

ついさっきまでは名前も知らない者同士だったのに、EN-LAB.で出会い、話し、一緒に歌い笑いあっている。

これが私にとって至福の時なのである。


お客さんに限らず、EN-LAB.スタッフが一緒にバンドを組んだり、スタッフ同士でクラブに遊びに行ったなんて話を聞くとそれだけでビール5杯は消費できる。


EN-LAB.で縁をつなぐことができた瞬間が私にとってのエクスタシー。

意義、需要、価値がそこにある。


「あのお客さん、屈託のない笑顔でお酒を飲んでいたなぁ」などと思い出しにやけながら今夜も鴨川の畔を自転車で疾走しながら帰路につくのである。


EN-LAB. 堀


☆京都・祇園のライブハウスEN-LAB.スタッフブログ☆

コメント


bottom of page